※MQAフル・デコーダーとは? 

 

MQAのデコードには、コアデコードとフルデコードの2つがあります。

 

まずコアデコードはスマートフォンやDAPのアプリやPCの音楽ファイル再生ソフト上で実行可能な処理です。また、再生周波数は88/96kHzです。

 

フルデコードは各DAコンバーター(ハードウェア)の構成を踏まえ精緻にコントロールされます。MQAフルデコーダーの再生周波数能力は176k/192k以上です。従来のPCMの制作~再生までの一連のプロセスで生じていた時間軸解像度の劣化(音のにじみ)を人間の知覚感度の限界に迫るスタジオ・マスターレベルの約10マイクロ秒に補正します。

 

※MQA192kフルデコーダーはMQA384kファイルを再生できますか?

 

はい、再生が可能です。MQAデコーダーは、コアデコードでもフルデコードの双方で最大384kHzのMQA音源を再生することが可能です。それらはマスターを制作するスタジオで認証されたもので、正しくMQAファイルを認識してデコードをされた場合にはインジケーターが点灯します。ただし理論上の再生可能周波数は384kの半分に留まります。

 

※元の周波数に戻すことがフルデコードではないのですか?

 

いいえ、違います。DACの特性を勘案、コントロールして時間軸解像度(音のにじみ)をスタジオマスターのレベルに改善させるDAプロセスの仕組みをフルデコードとしています。

 

※MQA192kの音質はノーマルPCM192kより良いのですか?

 

はい、クオリティが改善されます。もちろん周波数やダイナミックレンジのスペックは同等のままですが、時間軸解像度(音のにじみ)が大きく改善されます。下図は、従来のPCMとMQAと同じサンプリング周波数のDA変換後のアナログ波形の比較例です。メリットは、音の起点や終点が明確になるので定位、立体感などが改善すること。伴って音楽の表情がよりリアルになることなどがあります。

 

MQA192kHz再生とPCM192kHz(WAV・FLAC)再生とのインパルス・レスポンスの比較 

MQAでは176/192kレベルでも図のように音の起点と終点に付帯していた余分なエコーノイズが低減され、人間の可聴限界にせまる約10マイクロ秒の時間軸精度を実現させます。スタジオで認証されたクオリティに正しくデコードされた場合にはMQAのインジケーターが点灯します。  日本オーディオ協会JASジャーナル掲載 MQA社 資料より
MQAでは176/192kレベルでも図のように音の起点と終点に付帯していた余分なエコーノイズが低減され、人間の可聴限界にせまる約10マイクロ秒の時間軸精度を実現させます。スタジオで認証されたクオリティに正しくデコードされた場合にはMQAのインジケーターが点灯します。  日本オーディオ協会JASジャーナル掲載 MQA社 資料より